富士山が帯びを結んで西に切れると晴れ、東に切れると雨

この諺は富士山の北側の地域で使われており、「富士山が帯を結ぶ」というのは富士山の高さ2000mから2500m付近に現れる帯状の雲を言います。 日中に山斜面が日射で温められ上昇気流が発生して、この高さで空気中の水蒸気が冷却して水滴となり雲となり、このような雲が発生します。 このとき、天気は強い風もなく日射も強いので晴れです。 この結びの西側が崩れて切れるのは、西が風上になり上昇気流ではなく、上空を流れてきた空気があたっているときです。 つまり、西風なので、移動性低気圧が近づいており、今後崩れる可能性が高くなります。 一方、東が切れている場合は東風なので、高気圧が近づいている可能性があります。 それで、晴れる可能性が高いと言えます。
季節おもしろ事典―倉嶋厚の風のたより』(倉嶋厚著) 生活に身近な気象や風土についての書籍だったら、まず最初に浮かぶのは『倉嶋厚さん』だと思います。 数多くの気象に関する出版物とその分かりやすい語りで、多くのファンを生み出しています。 この本は、読売新聞に掲載されていたコラムを再編集されたものです。 その他、この姉妹図書に、『季節よもやま事典』『季節みちくさ事典』『季節つれずれ事典』があります。
『季節よもやま辞典―倉嶋厚の辞書遊びノート』(倉嶋厚著)
『季節みちくさ事典―倉嶋厚の四季のたより』(倉嶋厚著)
『季節つれづれ事典―倉嶋厚の折々の記』(倉嶋厚著)

『天気予知ことわざ辞典』(大後美保著) 地方に残る天気のことわざを集めた辞典です。幅広く、多くの地域で取材してきたのが伺い知れます。 天気にまつわることわざを集めた書籍では、この本が一番多くのことわざを掲載しているのではないでしょうか。 著者には敬意を表します。ただ、惜しむらくは、似たようなことわざが何度も掲載されたり、現象の説明やことわざの解釈にハテナ?と思うこともしばしばあります。

『ことわざから読み解く天気予報』(南利幸著) 手軽に持ち運びできる新書本です。ことわざの背景にある気象現象を分かりやすく理論的にひも解いています。 ことわざが、単なる迷信やしつけ、言葉遊びなどではなく、背景には現象の経験則があり、物理現象があり、 物理理論で裏付けできることを分かりやすく解説しています。

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