朝曇りの夜晴れ

朝は曇り空で、夜になると晴れになるのは、通常の場所や気象条件ではあまり考えにくく、普通は朝曇っていればその後は雨になると考えます。 このような諺が使えるのは限られた地域で特定の気象条件のときではないかと思われます。 それは、移動性高気圧が近づいていて雲が少ないため、夜間に放射冷却が働き、建物や地面が冷えます。 さらに、山間部の場合、山の斜面で冷えた空気が山間部に下りてきて、さらに冷やすことになります。 すると、冷えすぎた空気の水蒸気量が飽和に達し、霧や雲が発生します。 そして、朝方には一面真っ白な雲の中の世界になっています。 ところが、この雲はこの限定された地域だけなので、太陽が昇り、地面を暖め始めるとすぐに消えます。 そうして高気圧がさらに近づくと雲一つない晴天になるという訳です。
季節おもしろ事典―倉嶋厚の風のたより』(倉嶋厚著) 生活に身近な気象や風土についての書籍だったら、まず最初に浮かぶのは『倉嶋厚さん』だと思います。 数多くの気象に関する出版物とその分かりやすい語りで、多くのファンを生み出しています。 この本は、読売新聞に掲載されていたコラムを再編集されたものです。 その他、この姉妹図書に、『季節よもやま事典』『季節みちくさ事典』『季節つれずれ事典』があります。
『季節よもやま辞典―倉嶋厚の辞書遊びノート』(倉嶋厚著)
『季節みちくさ事典―倉嶋厚の四季のたより』(倉嶋厚著)
『季節つれづれ事典―倉嶋厚の折々の記』(倉嶋厚著)

『天気予知ことわざ辞典』(大後美保著) 地方に残る天気のことわざを集めた辞典です。幅広く、多くの地域で取材してきたのが伺い知れます。 天気にまつわることわざを集めた書籍では、この本が一番多くのことわざを掲載しているのではないでしょうか。 著者には敬意を表します。ただ、惜しむらくは、似たようなことわざが何度も掲載されたり、現象の説明やことわざの解釈にハテナ?と思うこともしばしばあります。

『ことわざから読み解く天気予報』(南利幸著) 手軽に持ち運びできる新書本です。ことわざの背景にある気象現象を分かりやすく理論的にひも解いています。 ことわざが、単なる迷信やしつけ、言葉遊びなどではなく、背景には現象の経験則があり、物理現象があり、 物理理論で裏付けできることを分かりやすく解説しています。

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