夕焼けは晴れ

最も有名な天気俚諺かもしれません。 世界中で使われています。 そもそも夕焼けが西の空を焦がすほど赤く燃えるような色になるのかと言うと...。 太陽からの光には、虹色のように7色の色が含まれています(理屈では、赤緑青やシアン・マゼンタ・イエローなど3原色からほぼ全ての色が作れます。)。 そして、光が葉っぱにあたると緑色が反射して私たちの目に入るので葉っぱは緑色に見えます。 そして、リンゴにあたった光は赤や黄色を強く反射するので赤や黄色に見えるのです。 では、空はどうでしょう。 反射する物体はありませんが、光の一部は空気中のちりやほこり、水分で散乱されて、それらの色が目に多く入るようになります。 それが青だったり、白だったりする訳です。 青色は波長が短いため、散乱しやすいのです。 一方、波長の長い赤色は空気中ではなかなか散乱しません。 太陽の光が私たちの目に届くまでに長い距離を通過するのが日の出や日の入りの頃で、距離が短くなるのがお昼です。 そのため、日の出や日の入りの頃は、太陽に含まれる光の色の内、波長の短い青色系が散乱しつくされてしまい目には届かなくなり、波長の長い赤色系が目に届くようになります。 このため、夕方は太陽が赤く見えるのです。 けれども、通常は空がもえるほど赤く見えることはありません。 一面が真っ赤に見えるのは、西の地平線付近に雲が多くなり、赤い光がその雲で反射して雲が赤く見えるようになるためです。 と言うことは、西の地平線の向こうには低気圧が近づいていると考えられ、その縁辺の高層雲が夕焼けを作り出している訳です。
季節おもしろ事典―倉嶋厚の風のたより』(倉嶋厚著) 生活に身近な気象や風土についての書籍だったら、まず最初に浮かぶのは『倉嶋厚さん』だと思います。 数多くの気象に関する出版物とその分かりやすい語りで、多くのファンを生み出しています。 この本は、読売新聞に掲載されていたコラムを再編集されたものです。 その他、この姉妹図書に、『季節よもやま事典』『季節みちくさ事典』『季節つれずれ事典』があります。
『季節よもやま辞典―倉嶋厚の辞書遊びノート』(倉嶋厚著)
『季節みちくさ事典―倉嶋厚の四季のたより』(倉嶋厚著)
『季節つれづれ事典―倉嶋厚の折々の記』(倉嶋厚著)

『天気予知ことわざ辞典』(大後美保著) 地方に残る天気のことわざを集めた辞典です。幅広く、多くの地域で取材してきたのが伺い知れます。 天気にまつわることわざを集めた書籍では、この本が一番多くのことわざを掲載しているのではないでしょうか。 著者には敬意を表します。ただ、惜しむらくは、似たようなことわざが何度も掲載されたり、現象の説明やことわざの解釈にハテナ?と思うこともしばしばあります。

『ことわざから読み解く天気予報』(南利幸著) 手軽に持ち運びできる新書本です。ことわざの背景にある気象現象を分かりやすく理論的にひも解いています。 ことわざが、単なる迷信やしつけ、言葉遊びなどではなく、背景には現象の経験則があり、物理現象があり、 物理理論で裏付けできることを分かりやすく解説しています。

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